インドネシア教育文化省・国立高等学校・留学フェア訪問(2019年11月)

2019年11月下旬に日本学生支援機構(JASSO)主催の留学フェアを訪問しました。今回はインドネシア教育文化省の担当者との面談や国立高等学校への訪問を併せて、約2週間のインドネシアの滞在となりました。とくにインドネシア教育文化省の高等学校教職員教育・育成局長のサンティ女史との面談を実現でき、今後の日本留学の見通しについていろいろと話を伺うことができました。さらに、ジャカルタ市とガルット県の国立高等学校をそれぞれ訪問し、日本への留学を希望する学生たちと直接話をすることもできました。

そこで今回は、日本留学についてのインドネシア政府の考えや方向性、さらには実際の学生たちの思いについて肌で感じたことをレポートします。

インドネシア教育文化省の高等学校教職員教育・育成局長サンティ女史との面談

インドネシア教育文化省の中でも、高等学校の校長を含むインドネシアの教職員への教育・育成担当する局長であり、インドネシア全土の高等学校を管理監督している局長のサンティ女史との面談が実現しました(11月25日)。インドネシアの教職員への教育・育成担当の仕事の役割は広くて、インドネシア全高等学校の教職員の教育ばかりでなく、その人事評価、各学校への配置や生徒の進路指導内容も含まれます。とても忙しい立場の役職でありながら日本留学についてのいろいろなお話しを聞くことができました。

じつは2019年3月に、インドネシア国内の優秀な職業高等学校の先生たち32人の日本での研修をアレンジしたのですが、これはサンティ女史の取り計らいによるものでした。農業、畜産、海藻加工の3つ専門業種を中心に千葉県内の大学校や地元企業に赴き、現場体験の研修をアレンジしました。

 

インドネシア・ジャカルタ市とガルット県の国立高等学校への訪問


ジャカルタ市とガルット県の国立高等学校をそれぞれ訪問し、日本語を現在学びながら日本留学を希望している学生たちの思いや考えを直接聞いてきました。

インドネシア国立第77高等学校(ジャカルタ市)を訪問

ここ国立第77高等学校(ジャカルタ)で日本語を教えているエンダ先生とともに、日本語の授業にも参加させていただきました。このクラスのほぼ生徒全員が日本留学を希望しているということだったので、この授業の後に、日本留学の流れや条件、手続きのやり方などについて説明をしてきました。私の話しをかなり興味深々で聞いてくれていました。

また、生徒の希望する学科として一番多かったのは技術系でした。そのほか、看護・ビジネス・アニメ・デザインという順になるかと思います。看護・介護関係で日本留学をしたい学生が多かったのが意外であり、印象的でした。

この学校の生徒はみな勉強熱心で、吸収力も早く、非常に優秀です。どちらかというと女子生徒のほうが、日本留学を強く希望している印象を受けました。


インドネシア国立第6高等学校(ガルット県)を訪問

国立第6高等学校(ガルット県)は、インドンネシア第2の都市バンドンから車で約1時間ほどのところにあります。この辺りまで来ると日本人がほとんどいない地域になるので、生徒の中には日本語は勉強していても、初めて日本人と話すという生徒も多くいました。

最初に緊張をほぐすために、日本語学んでいる生徒に日本語で自己紹介をしてもらいましたが、ほとんどの生徒が上手く自己紹介をできていました。日本語学習に対する意欲とそのレベルが高いことに感激しました。

ここのほとんどの生徒たちも日本留学を希望していて、その分野としてはテクノロジー系、看護系、アニメデザイン系というふうに3つのカテゴリーが大半を占めていました。中には、医者や歯科医を希望する生徒もいたり、日本とのビジネスを学んで社長になりたいという生徒もいました。とても意欲的な生徒が多い印象です。




インドネシア・ガルット県議会議員ニタ氏との面談

私のインドネシアの10年来の友人のニタさんがガルット県の県議会議員に当選したお祝いを兼ねて訪問しました。ガルット県はバンドン市に近いこともあり、教育に熱心な県としてインドネシアでは知られています。実際に、バンドン工科大学やインドネシア教育大学へ進学する生徒も数多く、学習意欲の高い学生が多い地域です。

ニタ県議会議員との面談では、このガルット県の優秀な学生に対して日本留学を強く勧めることを確認し、日本留学ガイドブック「JAPAN STUDY PASS」が日本留学へのまさに手引き書となることも確認できました。


インドネシア日本留学フェア訪問

インドネシアのスラバヤ市とジャカルタ市の2都市で、日本学生支援機構主催の日本留学フェアが開催されたので現地を訪問しました。

スラバヤ市、ジャカルタ市の両会場ともに、数多くの日本留学希望の学生やその親御さん、学校の先生方が訪れていて、大学や日本語学校のブースにおいて熱心に質問をする姿を数多く見ました。さながら日本留学ブームといったところではないでしょうか。

やはり、両親とともに来場している学生が多く、やはり子供の留学についての関心がその親についても高いのだと思いました。終了時間ギリギリまでブースで話を聞いている姿は、真剣に日本留学を希望していることを改めて強く感じました。私たちの日本留学ガイドブック「JAPAN STUDY PASS」が少しでも役に立てればと思いました。


まとめ

2019年11月下旬から2週間ほどかけて、インドネシア教育文化省・国立高等学校・留学フェア訪問の報告を書きました。

まずは、インドネシア教育文化省の高等学校教職員教育・育成局長であるサンティ女史との面談ができ、日本留学支援の活動をさらに強化できることになりました。さらには、今後インドネシア政府教育文化省の担当者の来日もあるとのことなので、そこに向けての取り組みも強化していきます。

またインドネシアの国立高等学校の2校を訪問し、日本留学への説明はもちろん、日本留学希望の生徒たちとの交流もできました。ジャカルタ市とガルット県において日本留学を希望する国立高等学校の生徒さんとの直接の会話では、インドネシア学生の日本留学へのいろいろな思いを肌で感じることができました。やはり生徒たちの生の声は非常に大事だと思いました。

インドネシア・ガルット県では、県議会議員のニタ氏と面談が実現でき、日本留学についての考えや方針をさまざまに伺うことができました。そして最後にジャカルタ市とスラバヤ市での日本留学フェアを見学し、インドネシア学生たちの日本留学への積極度を強く感じました。

以上、インドネシア教育文化省・国立高等学校・留学フェア訪問(2019年11月)の報告でした。

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